回答を提供する最先端材料
2008年12月、すでに規制順守を巡り厳しい対応に直面している欧州の自動車メーカーは、今後6年間にさらなる対応に迫られることになります。法律が目的とするのは、新車からの二酸化炭素排出量を1キロ当たり130グラムに削減するというものです。
この期間に、自動車の排ガス量を18%削減することが自動車メーカーに求められます。
環境保護主義者からの多大な圧力、ならびに不確実な経済の見通しに直面する産業界の考慮を背景に、この欧州連合の決定が実現しました。
欧州委員会は2012年までの排出量削減を予想し、地球温暖化や環境を緊急の課題とした時間枠を与えています。
「この取り決めは欧州全体の環境ニーズと現在非常な苦境にある自動車業界のニーズとのバランスを表したものです」と、12月に欧州議会議員のマーチン・キャラナンはロイターに語っています。
修正はごく限られたものであると予想されますが、同法案が法律として成立するにはさらに欧州議会と27か国の全加盟国からの承認が必要とされます。
同法案は自動車生産に使用される材料に影響を与えます。強制的目標全体の中でも、バイオ燃料およびより効率性の高いギア、タイヤ、空調などにより、軽量化、自動車設計の効率化、エンジン技術の改善などを実現し、1キロ平均130グラムの水準を達成することが求められています。
それでは、自動車メーカーはこうした要求にどのように応えられるのでしょうか?
自動車メーカーは、必要な専門技術、知識、製品を提供できる企業およびパートナーに目を向ける必要があります。先進エンジニアリングの応用における経験があり、金属、合金、溶接、結合の技術に新たな革新的ソリューションを提供できる組織に着目しなければなりません。新たな欧州連合の法律に適合するよう自動車メーカーを支援できるのはこうした企業なのです。
欧州の自動車市場の対内投資の60%を占める英国は、先進エンジニアリング、イノベーション、設計における先導的位置にあります。
ヨークシャー・ハンバー地域は、英国の同部門における成功の大部分を担っており、比類ない自動車部品の供給とエンジニアリングを提供しています。
同地域にはシェフィールド(鉄鋼都市の元祖)にある4千万英ポンド規模の施設である先進製造パーク(AMP)があり、ここにはボーイング、エアバス、BAEシステムズなどの企業を相手に新技術を開発する先進的な研究および製造企業が拠点を置いています。このユニークな施設は、世界最大の摩擦攪拌接合機器やチタニウム鋳造の製造に使用される欧州で最も高性能なチタニウム真空溶融システムを収容し、チタニウム鋳造の製造における欧州の先進施設となっています。
AMPには、国立金属技術センター(NAMTEC)、デザイン生成・振興センター(DMS) 、先進製造研究センター(AMRC)の本部が置かれています。地域内の主要大学およびTWIやコーラスといった基盤が確立した会社との共同を通じて、こうした世界クラスの組織は自動車産業向けの新技術開発に取り組んでいます。パーク内で開発された技術はフォーミュラ1において、またロールスロイスにより使用されています。
バイオ燃料の生産のためデュポンおよびアソシエイテッド・ブリティッシュ・フードとの提携のもとBPにより建造された2億英ポンドの施設を抱える同地域は、自動車産業向けの持続可能な次世代燃料の開発においても主導的な役割を果たしています。ハルのサイトでは年間4億2,000万リットルのバイオエタノールが生産される予定で、この新たなテクノロジーの今後の開発推進が期待されています。
2012年の期限が迫る中、より多くの自動車メーカーが燃料効率の高い自動車製造の革新的ソリューションを求めることになると考えられます。ユニークな知識ベース、製造技術、専門知識、インフラストラクチャーなどを活用することを目的としてヨークシャー・ハンバー地域へ投資される企業は、より合理化および軽量化されたグリーンな自動車生産を成功させる方法を見出しています。